【囚人筋トレ】人体で重要な筋肉である脊柱筋を鍛えるブリッジ10ステップ

筋トレにブリッジと言われてもしっくりこない人も多いと思います。

ブリッジで鍛えると何が起こるのか?背骨の横に走る脊柱起立筋が鍛えられる。それだけではありません。

筋トレに隣り合わせである、背中や腰の痛みを改善してくれます。更に姿勢の改善にも効果を発揮します。

筋肉をつけても体は重くなるばかりです。走る、ねじる、跳ぶなど、体の機能性も求めるなら筋トレサイクルに取り入れるべきトレーニングです。

ここでは囚人筋トレと言われるキャリステニクスのブリッジ10ステップを紹介します。

脊柱筋を鍛えるためのブリッジ基礎知識

鍛えられる筋肉

【ターゲットとなる筋肉】

  • 脊柱起立筋
  • 脊椎筋
  • 胸郭

基本的には脊柱起立筋がメインに鍛えられますが、腕と足で体を持ち上げるので肩、上背部、大腿四頭筋、股関節屈筋、腹部も補助的に鍛えられます。

また胸郭に負荷がかかるので深く呼吸をすることで肺を大きくする。

ブリッジで得られる効果とメリット

  • 脊柱の筋肉を強く、しなやかで柔軟なものにする
  • 腰痛、背中痛の改善
  • 姿勢の改善
  • 運動能力の向上

ブリッジは背中や腰の痛みを無くし、その人をより健康的に、より強くより速く、より機敏にする。持久力も増やす。

ブリッジのトレーニングで脊柱起立筋を鍛える事ができます。脊柱起立筋は重要な筋肉です。脊柱起立筋が無ければ歩いたり、立ったり体をねじったり体幹を動かすことはできません。日常生活だけではなくスポーツにおいても重要な筋肉なのは当たり前の話です。

ブリッジで鍛える事により、ケガの回復に効果があります。脊柱起立筋は筋肉でできた厚いコルセットのような役割を果たすので予防にもつながります。

更に現代生活において前かがみになってデスクの前で1日中すごしたり、ソファーに寝そべったりと脊柱にストレスをかけて姿勢が悪くなりがちです。ブリッジで鍛える事により筋肉と同時に骨から強くするので姿勢の改善ができます。

有名なブルース・リーもグッドモーニングというバーベルトレーニングで背中を痛めましたがブリッジなどの自重トレーニングで治癒させました。

正しいフォームを習得する

  • 脊柱をアーチ状にする
  • 股関節を床面から高く持ち上げる
  • 腕と足を真っすぐにする
  • スムーズで深い呼吸を意識する

ブリッジは胸郭を伸ばして横隔膜を圧迫します。なので胸部が固いと呼吸が短くなってしまうのです。

深く自然な呼吸ができればポーズがうまくできている事の目安になります。息は絶対に止めないように注意しましょう。

トレーニングに最適なスピード

トレーニングスピードは他のトレーニングでも使われている2秒1秒2秒とは行かないかもしれません。

しかし、基本は同じです。勢いを使わないように筋肉をコントロールして体を動かします。ポーズを決めたら一時停止する、そうする事で最適なスピードを得る事ができます。

ブリッジ10ステップ

【STEP1】ショート・ブリッジ

ショートブリッジとは仰向けになり膝を立てて腰を浮かせるトレーニングです。

以下、GIF画像とフォームが異なる場合がありますのでイメージとして捉えてください。

手順

  1. 仰向けになり膝を曲げて両手を胃の上で組む
  2. 脚は少し開く(スタートポジション)
  3. 脚を押し上げて股関節と背中を持ち上げ肩と背中で体重を支える(フィニッシュポジション)
  4. 一時停止しスタートポジションに戻る
  5. 以後繰り返し

解説

ブリッジに慣れない人が多いと思いますので入口としてはちょうど良いトレーニングです。

脚は床面に平らに置き、脚は肩幅かそれよりも狭く開きましょう。

背中を持ち上げた時に太ももと胴を真っすぐにし股関節がたるまないようにします。

呼吸は胴を持ち上げる時に息を吐き、下げる時に息を吸いましょう。

トレーニング目標

  • 初心者:10回×1セット
  • 中級者:25回×2セット
  • 上級者:50回×3セット

【STEP2】ストレート・ブリッジ

ストレート・ブリッジとは体を直角にした状態で座り腰を浮かせるトレーニングです。

手順

  1. 脚、膝を真っすぐに伸ばし床面に座る
  2. 脚を肩幅に開き両手を体の横に置く(スタートポジション)
  3. 腕で支えて、体が直線になるまで腰を浮かせる(フィニッシュポジション)
  4. 一時停止しスタートポジションに戻る
  5. 以後繰り返し

解説

ストレート・ブリッジは腕と脚で支えるのでより負荷が大きくなります。

スタートポジションで背筋を伸ばし、体を直角にして膝も真っすぐに伸ばす。体が真っすぐになるまで腰を浮かせるのがポイントです。

トレーニング目標

  • 初心者:10回×1セット
  • 中級者:20回×2セット
  • 上級者:40回×3セット

【STEP3】アングルド・ブリッジ

アングルド・ブリッジとはベンチなどの対象物をしようして行うブリッジです。

手順

  1. ベンチやベッドに足がつくように寝そべる
  2. 体をスライドさせて脚と肩で支える状態にする
  3. 手を頭の両側に置き、指を脚の方へ向けて支える(スタートポジション)
  4. 手を押し肘を伸ばすことで股関節を押し上げ背中を弓なりにする(フィニッシュポジション)
  5. 可能な限りこの体勢を維持する
  6. ゆっくりとスタートポジションに戻る
  7. 以後繰り返し

解説

少しずつブリッジの形に近づいていきます。

このステップでは、トレーニング時間にばらつきが出てきます。可能な限り体勢を維持してください。

ここでは完全に腕を伸ばし切らなくて構いません。肘は曲がっていて良いのですが背中を弓なりに曲げる事を意識しましょう。

目線は上を見るのではなく、頭を上に曲げて後ろの壁を見るようにするのが正しいフォームです。

トレーニング目標

  • 初心者:8回×1セット
  • 中級者:15回×2セット
  • 上級者:30回×3セット

【STEP4】ヘッド・ブリッジ

ヘッド・ブリッジとは頭を床につけて上下させるブリッジです。

手順

  1. 床面に仰向けに横たわる
  2. 膝を曲げてお尻から15センチくらいの位置まで脚を引く
  3. 頭の横に手を置き指先を脚の方へ向ける
  4. 股関節をできるだけ高く持ち上げる
  5. 頭頂部が床面を指すまで頭を後方へ傾ける(ブリッジホールド)
  6. 頭部のてっぺんが床面に触れるまで腕と脚を曲げる(スタートポジション)
  7. 一時停止しブリッジホールドに戻る(フィニッシュポジション)
  8. 以後繰り返し

解説

少し難しく感じますが、ブリッジホールドから頭が触れるまで肘と膝を曲げる。これの繰り返しです。

呼吸、背中のアーチ、頭を強くぶつけないように注意しておこないましょう。

トレーニング目標

  • 初心者:8回×1セット
  • 中級者:15回×2セット
  • 上級者:25回×2セット

【STEP5】ハーフ・ブリッジ

ハーフ・ブリッジとはバスケットボールを使用して補助的に行うブリッジです。

手順

  1. 床面に座り、すぐ後ろにバスケットボールを置く
  2. 肩と足の裏だけを床面につけてボールの上に仰向けになる
  3. 頭の横に手を置き、足裏、ボール、手のひらで体を支える(スタートポジション)
  4. 腕と足を伸ばしできるだけ背中を持ち上げる(フィニッシュポジション)
  5. 一時停止しスタートポジションに戻る
  6. 以後繰り返し

解説

動きとしてはブリッジした状態からボールの上までの動きになります。

その繰り返しなのですが、ブリッジした状態からボールの上に体を下す時に、ボールの上で体を休めてはいけません。

体を下した時にボールが腰の位置に来るようにしましょう。

トレーニング目標

  • 初心者:8回×1セット
  • 中級者:15回×2セット
  • 上級者:20回×2セット

【STEP6】フル・ブリッジ

フル・ブリッジとは一般的なブリッジです。

手順

  1. 仰向けになり膝を曲げ、頭の横に腕を置く(スタートポジション)
  2. 股関節をできるだけ持ち上げてアーチを描く
  3. 頭を傾け後方の壁を見る(フィニッシュポジション)
  4. 一時停止しスタートポジションに戻る
  5. 以後繰り返し

解説

一般的なブリッジです。スタートポジションでお尻からかかとが20センチくらいのところまで引きます。

フィニッシュポジションでは背中をアーチ状にして床を押し続けます。体を下す時はゆっくりとコントロールしましょう。背中と頭を完全につけて次のレップスにつなげます。

トレーニング目標

  • 初心者:6回×1セット
  • 中級者:10回×2セット
  • 上級者:15回×2セット

【STEP7】ウォールウォーキング・ブリッジ

ウォールウォーキング・ブリッジとは立っている状態から壁を使いブリッジに持っていくトレーニングです。

手順

  1. 壁から腕の長さ分の距離を置いて立つ
  2. 脚は肩幅に開き、壁を確認しながら後方へ体を曲げる
  3. 壁を手で歩きながら下方へ体を曲げながら進む
  4. 下まで行ったら床に手をつく(フィニッシュポジション)
  5. 背中を床に下ろして立ち上がる
  6. 以後繰り返し

解説

体を反らして顎を上げ、壁を確認しながらゆっくりと下方へ進みましょう。

進むにつれて窮屈になると思うので少しずつ前へ脚を動かしなら行います。床についたらしっかりとブリッジホールドをします。

トレーニング目標

  • 初心者:3回×1セット
  • 中級者:6回×2セット
  • 上級者:10回×2セット

【STEP8】ウォールウォーキング・ブリッジ(下向き)

ウォールウォーキング・ブリッジとは壁をつたって床でブリッジをした後、壁を使って元の状態に戻るトレーニングです。

手順

  1. STEP7のと同じ手順で、壁を手で歩きながら下方へ体を曲げながら進む(スタートポジション)
  2. 下まで行ったら床に手をつきブリッジホールを保つ(フィニッシュポジション)
  3. 一時停止して、今度は逆に壁を上る
  4. 上まで登り体を起こす
  5. 以後繰り返し

解説

壁を伝って下まで体を曲げるのはステップ7と同じです。ここから逆順して壁を上っていきます。

下りる時に壁から離れた分、上りでその移動したぶん壁に近づいてください。

トレーニング目標

  • 初心者:2回×1セット
  • 中級者:4回×2セット
  • 上級者:8回×2セット

【STEP9】クロージング・ブリッジ

クロージング・ブリッジとは立った状態から後方へそのままブリッジするトレーニングです。

手順

  1. 肩幅に脚を開き真っすぐに立つ(スタートポジション)
  2. 体を後方へ倒しながら背中をアーチ状にしていく
  3. 頭を傾け床に手をつける(フィニッシュポジション)
  4. 一時停止して、背中を床につける
  5. 以後繰り返し

解説

筋力と同時に柔軟性も問われるので更にトレーニングが難しくなってきます。

柔軟性が無いと後方へ体を倒すのに恐怖が出てきます。後方へ倒して腕がつくまで真っすぐに伸ばした状態で着地しましょう。

ブリッジホールドを忘れないでください。

トレーニング目標

  • 初心者:1回×1セット
  • 中級者:3回×2セット
  • 上級者:6回×2セット

【STEP10】スタンド・トゥ・スタンド・ブリッジ

スタンド・トゥ・スタンド・ブリッジとは立った状態からブリッジの状態になり、そこから立った状態に戻るトレーニングです。

手順

  1. 真っすぐに立ちSTEP9のクロージング・ブリッジをおこないブリッジホールをする(スタートポジション)
  2. 腕を真っすぐにしたまま膝を曲げる
  3. 手を少しずつ脚の方へ動かしながら体重移動をする
  4. 最終的に床から手を離し体を真っすぐにする(フィニッシュポジション)

解説

これが最終ステップです。強い筋肉と関節、しなやかな柔軟性、バランス力がなければいけません。

ステップ9のクロージング・ブリッジをした後に逆順して立ち上がるのですが、床についた手をできるだけ脚のほうへ近づけないと床から手を離すことができません。

少し膝を曲げて重心を前へ移動する感覚を意識するとやりやすくなります。

トレーニング目標

  • 初心者:1回×1セット
  • 中級者:3回×2セット
  • 上級者:10~30回×2セット

ステップをクリアしたらどうすれば良いか?

ステップをクリアしたらそれ以上の負荷を求めるかもしれません。

しかし、必要以上の負荷は腰や背中にストレスをかけまます。ウェイトを加えてトレーニングするのはおすすめはしません。

その先のトレーニングとして立った状態からブリッジに移行する、その後、脚を浮かせて逆立ちに移行する、これができたら逆立ちからブリッジに移行する。

高度な動作ですので強度な筋肉と柔軟性が必要になります。予想以上に負荷がかかるので無理なく細心の注意を払っておこわなければいけません。

その他のトレーニングとしてバリエーションはありますので、トレーニングの幅を広げても良いでしょう。

  • ボウ・ホールド
  • キャメル・ホールド
  • ゲッコー・ブリッジ
  • ハイパーエクステンション
  • リバース・ハイパーエクステンション
  • バック・ハンドスプリング

など・・・

まとめ

  • 意外と重要なトレーニング
  • 現代人に多い悪姿勢を改善する
  • 背中、腰のケガの治癒に効果的
  • 無理をせずにゆっくりと進める

ブリッジは見た目だけではなく体の奥底から鍛える事ができます。なので、健康的で機能的な柔軟に優れた体を手に入れる事ができるのです。

歳を重ねるごとに体は硬くなります。その結果、痛みが生じたり背中が曲がったりと体のバランスが崩れていきます。

ブリッジは体づくりの一歩です。ブリッジで健康的で機能的な体を手に入れてください。